食品乾燥・包装技術講習会の記録 | |||
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2008年開催 | 2009年開催 | 2010年開催 |
MRC 食品乾燥・包装技術講習会 in Tokyo 2010 プログラム 日時:2010年9月16日17日(木曜・金曜) (10時より17時;15日は17時授業終了後 情報交換交流会) 場所:(財)日本食品分析センター会議室 (小田急線 代々木八幡駅 徒歩5分) 〒151−0062 東京都渋谷区元代々木町52番1号 TEL 03-3469-7131 |
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日時 | 内容 | 講師 | |
9月16日 木 |
10:00〜11:40 100分 |
1 食品乾燥の意義 2 食品乾燥の基礎的理論 2.1 食品乾燥の特性と湿り空気の性質 2.2 乾燥曲線と乾燥速度 3 食品の乾燥装置の種類と乾燥条件および品質 3.1 熱風乾燥における乾燥条件と乾燥食品の品質 3.2 凍結乾燥における凍結条件と乾燥食品の品質 |
土田 茂 |
11:40〜12:40 60分 |
昼食 | ||
12:40〜14:00 80分 |
4. 乾燥食品の製造の実際 4.1. コーヒー、茶、ココア (1) インスタントコーヒー、インスタント茶 (2) コーヒー、ココア (3) 緑茶、紅茶、ウーロン茶 4.2. インスタントスープ、調味料 (1) 味噌汁、お吸い物、コンソメ、コーンスープワカメ、たまごスープ (2) 茶漬け、フリカケ、風味調味料、インスタントカレー、粉末醤油、粉末味噌 4.3. 乾燥食品素材、その他 (1) 大豆蛋白、ゼラチン、カゼイン、天然ガム類、粉末油脂、粉末香料、穀粉、アルファ米、凍り豆腐、プレミックス、 |
土田 茂 | |
14:00〜14:05 5分 |
小休止 | ||
14:05〜15:05 60分 |
5. 食品乾燥の周辺技術 5.1. 乾燥食品の省エネルギー性 5.2. 伝熱 遠赤外線加熱(放射加熱)、マイクロ波加熱、太陽熱利用 5.3. 濃縮 逆浸透濃縮、凍結濃縮、蒸発濃縮 5.4. 殺菌 加熱殺菌、無菌化濾過 5.5. 粉砕・造粒 |
渡辺敦夫 | |
15:05〜15:20 15分 |
休憩 | ||
15:20〜16:30 70分 |
6. 乾燥食品の品質管理と保存技術 6.1. 製品の品質管理 (1) 成分検査 (2) 物性検査 (3) 微生物検査 (4) 官能検査 6.2. 乾燥食品の品質保持 (1) 水分活性と微生物制御 (2) 吸湿、酸化、変色の防止 (3) 乾燥食品の包装技術 7.乾燥技術の課題と展望 |
土田 茂 | |
16:30〜16:55 25分 |
総合討論 | 土田 茂 渡辺敦夫 |
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17:00〜19:00 | 情報交換 交流会 | ||
日時 | 内容 | 講師 | |
9月17日 金 |
9:30〜10:40 70分 |
1.食品産業連関表にみる食品の生産・流通プロセス 2.食品の商品としての7つの特性 3.食品の品質、品質変化と包装の機能 4.食品の品質保持技術と機能性包材 5.食品包装の歴史、食品包装学と新しい機能性包材の開発 6.包装の対応:安心安全対応、環境対応(3R)、人に優しい(UD) 7. 食品包装の切り口別の分類 個装・内装・外装、材料、形態、技法、機能包装 |
石谷孝佑 |
10:40〜10:55 | 休憩 | ||
10:55〜12:00 65分 |
8. 包装の機能と包材の機能性 9. 「商品としての品質」シューハートの品質分類の理解 10.「食品の品質」食品の品質要素と重要性 11.食品の変質要因と環境条件 12.食品の水分活性と変質の相対速度、変質要因、品質保持技術、包装の機能性 13.包材の酸素透過性、水蒸気透過性 14.包装食品の水分活性による分類と乾燥食品の役割 15.食品の安定化・不安定化要因と品質保持技術 |
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12:00〜13:00 | 昼食 | ||
13:00〜14:30 90分 |
16.酵素・微生物による変敗 微生物制御は8種の技術 (1)殺菌、(2)滅菌、(3)除菌、(4)低温流通・貯蔵、 @冷蔵、A冷凍、Bチルド (5)環境ガス制御 @ガス置換、A脱酸素剤、B脱酸素包材 (6)水分活性調整 @塩、A砂糖、B糖アルコール (7)pH調整 @クエン酸、Aその他の有機酸、Bアスコルビン酸、C食酢 (8)添加物 @保存料、A殺菌剤、B静菌剤、C酵素剤 17.化学的変質の要因と環境条件 油脂の酸化、褐変・変色、臭いの変化と包装 (1)包装による酸化防止の事例 (2)非酵素的褐変防止の事例 (3)天然色素の酸化分解 18.物理的変質の防止の事例 (1)防湿包装 包材と乾燥と環境、防湿包装設計(季節と場所、輸送) (2)ピンホール発生要因と防止 摩擦・屈曲・突刺しピンホール (3)緩衝包装 緩衝材と緩衝包装設計 19.におい(臭い、匂い)の変化の防止 匂いの変化は、総合的な変質のバロメーター (1) 5つの匂いの変化要因とその防止法 20.食品群別の適性包装材料 (1)レトルト食品、(2)無菌包装・無菌化包装、(3)ボイル殺菌食品・真空包装 (4)耐ピンホール包装 (5)各種ガス置換包装 (6)保香包装・いたずら防止包装 |
石谷孝佑 | |
14:30〜14:45 | 休憩 | ||
14:45〜16:15 90分 |
21.機能性包材の種類と用途 《保護性》 遮断性、臭い・香り、通気・排気性、吸水・吸湿性、防曇性、徐放・吸収・抗菌性、耐熱性、高強度、緩衝性など 《包装副資材》 脱酸素剤、エタノール蒸気徐放剤、エチレン除去剤、水分調整剤、乾燥剤、温度・時間表示ラベル・チップなど 《便利性》 耐熱性、電子レンジ適性・オープン加熱適性、可食性、易開封性、再封性、自立性、簡易取り出し利用、混合機能、加熱機能・冷却機能、形状記憶機能 《快適性》 表示機能、未使用性、美麗性、易廃棄性、生分解性、カーボンニュートラル、悪戯防止機能、盗難防止機能など |
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16:15〜16:10 | 質問表・アンケートへの記入 | ||
16:10〜16:45 35分 |
質問への回答・総合討論 | 石谷孝佑 渡辺敦夫 |
講師紹介
土 田 茂 土田技術士事務所
昭和41年3月 東京農工大学農学部農芸化学科卒業
昭和43年 同大学院修士課程修了
昭和43年4月〜平成17年6月 仙波糖化工業株式会社(着色料カラメル、乾燥食品のメーカー)に勤務
研究開発、生産、品質管理、企画調査等の業務に携わる。取締役として技術研究所長、社長室長などの業務を担当
監査役業務を担当、平成17年6月同社を退職
平成17年7月 土田技術士事務所を開設
現在 技術士(農業部門/農芸化学)として活動 専門分野は乾燥食品およびインスタント食品、冷凍食品、食品添加物
(カラメル他)など
主な著書
@"乾燥食品事典",
木村進 総編, 林弘道, 土田茂, 渡辺敦夫, 石谷孝佑 編著 : 朝倉書店(1984)
A"食品工業総合事典",分担執筆(乾燥食品関係の項目), 日本食品工業学会編 :光琳(1979,1993)
B"乾燥食品の基礎と応用",
亀和田光男, 林弘道, 土田茂 編著:幸書房(1997)
C"食品と乾燥" 木村進,
亀和田光男, 林弘道, 土田茂 石谷孝佑 編著:光琳(2008)
海外での業務経験
(1)H18年キューバ共和国砂糖省の製糖企業で、乾燥熱帯果実の生産について技術指導。
(2)H18年〜H20年、JICAプロジェクでフィリピン国科学技術省包装開発研究所にて乾燥食品の包装について技術指導
渡辺 敦夫 新技術開発院
食品膜・分離技術研究会 会長:新技術開発院 院長:東京農工大学農学部付属硬蛋白質研究施設 参与研究員
(元)新潟大学大学院教授(元)農水省食品総合研究所プロセス工学研究室長(元)東陶機器(株)基礎研究所長
昭和40年3月 東京農工大学農学部農芸化学科卒業
民間会社約10年、農水省食品総合研究所約20年の勤務を経て
平成 8年4月 〜19年3月 新潟大学大学院自然科学研究科 教授
主な受賞歴
平成 2年4月 科学技術庁長官賞科学技術功労者表彰 『食品加工用膜利用技術の開発』
平成15年9月 日本食品科学工学会学会賞 『多成分系液状食品を対象にした膜分離工学に関する研究』
乾燥・伝熱・粉砕に関する主な研究報告・著作
1)渡辺敦夫,水と乾燥食品の保蔵安定性,ジャパン・フードサイエンス(日本食品出版)p.45(1975)
2)
渡辺敦夫,乾燥食品の変質防止、食と科学(農政調査会)No,57 ,
p.43(1980)昭和55年12月
3)渡辺敦夫,乾燥食品の品質保持,ジャパン・フードサイエンス 21(16)39(1982)
4)渡辺敦夫,食品乾燥のエネルギー,食品工業 24(16)20(1981)
5)渡辺敦夫、森 敬三、国本正彦、安藤敏文、木村 進、香辛料の凍結粉砕(第1報)ナツメグの凍結粉砕、日本食品工業学会誌Vol.25,No.8,p.275(1978)
6)
渡辺敦夫,森 敬三,国本正彦、安藤敏文、木村 進、香辛料の凍結粉砕(第2報) 白コショウの凍結粉砕日本食品工業学会誌Vol.25,No.9,p.491(1978)
7)渡辺敦夫,南国博幸,木村 進,マイクロ波誘電加熱の噴霧乾燥への応用,食品工業学会誌26,(2),76 (1979)
8)正村彰敏,佐渡秀樹,本多太次郎,清水 賢,鍋谷浩志,中嶋光敏,渡辺敦夫,遠赤外線照射による馬鈴薯の乾燥、 日本食品工業学会誌35,(5),309-314(1988)
9)清水 賢・渡辺敦夫 :食品の加工・調理への遠赤外線の利用、調理科学、第19巻、第4号pp.2-7 (1986)
10)渡辺敦夫、清水 賢 :食品加工における電磁波の利用(T)化学技術誌
Mol 2月号 p.64 (オーム社)(1988)
11)渡辺敦夫、清水 賢 :食品加工における電磁波の利用(U)化学技術誌
Mol 3月号 p.36 (オーム社)(1988)
12)清水 賢,廣田耕太郎,橋本 篤,本多太次郎,渡辺敦夫,遠赤外線照射された湿潤紛体層の恒率乾燥速度,日本食品工業学会誌,
38,(2)136-143(1991)
13)農林水産技術会議事務局,電磁波利用による食品の効率的加工・貯蔵技術の開発,研究成果,228(1989)
14)中北宏、井村治、渡辺敦夫他、マイクロ波の殺虫効果と米の品質への影響、日本食品工業学会誌、36(4)267(1989)
15)高富哲也,伊東 章,城斗志夫,渡辺敦夫,固形および高粘度食品の高温短時間マイクロ波殺菌のための基礎研究、日本食品工業学会誌,Vol.5,No.4,pp.235-241(2004)
16)高富哲也,伊東 章,城斗志夫,渡辺敦夫,固形分および高粘度食品の連続処理における高温短時間マイクロ波殺菌のための基礎研究、日本食品工業学会誌,Vol.6,No.3,pp.189-196(2005)
石谷 孝祐
現在、一般社団法人日本食品包装協会理事長、一般社団法人日本生産者GAP協会常務理事、みずほの村市場合同会社執行役員、MIT食品技術センター代表、農産物流通技術研究会理事、(財)食品産業センター評議員、包装技術学校運営委員、青果物鮮度保持包装研究会会長、NPO法人日本有機農業生産団体中央会理事、他
元、農水省食品総合研究所食品包装研究室室長、農水省農業研究センター作物生理品質部長、東北農業試験場企画連絡室長、国際農林水産業研究センター企画調整部長・国際研究総括官、日中農業技術研究開発センター首席顧問
昭和42年3月 東京農工大学
農学部 農芸化学科(食品発酵学)卒業
昭和42年4月 農林省食糧研究所入所、食品栄養部
食品保全研究室にて食品包装・保存、乾燥・冷凍の研究に従事
昭和55年4月 農林水産省食品総合研究所 食品流通部
食品包装研究室長
昭和56年4月 農林水産技術会議事務局 研究調査官(食品担当)
昭和58年7月 食品総合研究所 食品工学部
計測工学研究室長、翌年同 食品流通部食品包装研究室長、農学博士
平成 2年2月 農水省農業研究センター プロ研4チーム長
(総合研究)野菜の鮮度保持包装、米の品質・利用加工
平成 7年3月 農林水産省 農業研究センター
作物生理品質部長 翌年東北農業試験場企画連絡室長
平成10年9月 農林水産省 国際農林水産業研究センター 企画調整部長、13年 同
国際研究総括官
平成14年2月 中国農業科学院
日中持続的農業技術研究開発センター首席顧問(中国北京市)
平成16年 農水省退官、平成17年 日中センター首席顧問退任
平成17年6月 日本食品包装研究協会
会長
平成22年1月 一般社団法人日本食品包装協会理事長
平成22年2月 一般社団法人日本生産者GAP協会常務理事
日本食品工業学会賞
:昭和55年 3月:「プラスチック包装食品の品質変化とその防止」
日本包装管理士会賞
:昭和57年3月 他、同会優秀文献賞2回受賞
日本包装学会特別功労賞:平成20年7月
《専門研究分野》
『食品の包装・保存技術』と関連した『食品の加工技術』
《主な編著書》
「食品と包装」編著;(医歯薬出版 1982) 、「乾燥食品事典」編著;(朝倉書店 1983)、「総合食品事典」編著;(同文書院
1986)、「食品包装便覧」編著;(日本包装技術協会
1988)、「食品流通技術ハンドブック」編著;(食品流通システム協会1989)、「機能性・食品包装技術ハンドブック」編著;(サイエンスフォーラム
1989)、「原色食品加工工程図鑑」編著;(建帛社 1989, 改訂1994、1999)、「フィルム包装活用ハンドブック」編著;(日刊工業新聞社
1990)、「食品の風味保持と包装技術」編著;(教育ビデオ、日本食品工業学会 1990)、「食品包装情報ファイル」編著;(サイエンスフォーラム
1991)、「特許にみる青果物鮮度保持技術の開発動向」編著;(流通システム研究センター 1991)、「新版 食品工業総合事典」編著;(日本食品工業学会;光琳
1993)、「食品包装用語辞典」編著;(サイエンスフォーラム 1993)、「最新機能包装実用事典」編著;(フジテクノシステム
1994)、「米飯食品事典」編著;(サイエンスフォーラム 1994)、「魚醤文化フォーラム in 酒田」編著;(幸書房
1995)、「包装技術便覧」編著;(日本包装技術協会 1995)、「米の科学」編著;(朝倉書店
1995)、「加工米飯の製造システムと品質保証対策」編著;(サイエンスフォーラム 1995)、「美味しい米(全3巻)」編著;(農林水産技術情報協会
1996)、「機能性・食品包装材料の開発と応用」編著;(CMC出版 1998、再版
2005)、「食品加工総覧(全12巻)」編著;(農山漁村文化協会1999〜2003)、「米の事典」編著;(幸書房
2002)、「米」監修著;ポプラディア情報館(ポプラ社 2006)、「新版・食品用機能性包装材料の開発と応用」編著;(CMC出版
2006)、「日本の農業」監修著;ポプラディア情報館(ポプラ社
2007)、「食品包装容器・標準技術集」編著;((叶H品流通システム、特許庁2007)、「食品と水」企画・編著;(光琳
2008)、「食品と乾燥」企画・編著;(光琳 2008)、「食品と熟成」企画・編著;(光琳 2009)、「たべもの博士になろう(全5巻)」監修著;(ポプラ社
2010)、「とことんやさしい包装」編著;(日刊工業新聞社2010)、他多数
MRC 食品乾燥・包装技術講習会 in Tokyo 2009 プログラム 日時:2009年9月15日16日(火曜・水曜) (10時より17時;15日は17時授業終了後 情報交換交流会) 場所:(財)日本食品分析センター会議室 (日本水産油脂協会ビル3F) (小田急線 代々木八幡駅 徒歩5分) 〒151−0062 東京都渋谷区元代々木町52番1号 TEL 03-3469-7131 |
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日時 | 内容 | 講師 | |
9月15日 火 |
10:00〜11:40 100分 |
1 食品乾燥の意義 2 食品乾燥の基礎的理論 2.1 食品乾燥の特性と湿り空気の性質 2.2 乾燥曲線と乾燥速度 3 食品の乾燥装置の種類と乾燥条件および品質 3.1 熱風乾燥における乾燥条件と乾燥食品の品質 3.2 凍結乾燥における凍結条件と乾燥食品の品質 |
土田 茂 |
11:40〜12:40 60分 |
昼食 | ||
12:40〜14:00 80分 |
4. 乾燥食品の製造の実際 4.1. コーヒー、茶、ココア (1) インスタントコーヒー、インスタント茶 (2) コーヒー、ココア (3) 緑茶、紅茶、ウーロン茶 4.2. インスタントスープ、調味料 (1) 味噌汁、お吸い物、コンソメ、コーンスープワカメ、たまごスープ (2) 茶漬け、フリカケ、風味調味料、インスタントカレー、粉末醤油、粉末味噌 4.3. 乾燥食品素材、その他 (1) 大豆蛋白、ゼラチン、カゼイン、天然ガム類、粉末油脂、粉末香料、穀粉、アルファ米、凍り豆腐、プレミックス、 |
土田 茂 | |
14:00〜14:05 5分 |
小休止 | ||
14:05〜15:05 60分 |
5. 食品乾燥の周辺技術 5.1. 乾燥食品の省エネルギー性 5.2. 伝熱 遠赤外線加熱(放射加熱)、マイクロ波加熱、太陽熱利用 5.3. 濃縮 逆浸透濃縮、凍結濃縮、蒸発濃縮 5.4. 殺菌 加熱殺菌、無菌化濾過 5.5. 粉砕・造粒 |
渡辺敦夫 | |
15:05〜15:20 15分 |
休憩 | ||
15:20〜16:30 70分 |
6. 乾燥食品の品質管理と保存技術 6.1. 製品の品質管理 (1) 成分検査 (2) 物性検査 (3) 微生物検査 (4) 官能検査 6.2. 乾燥食品の品質保持 (1) 水分活性と微生物制御 (2) 吸湿、酸化、変色の防止 (3) 乾燥食品の包装技術 |
土田 茂 | |
16:30〜16:55 25分 |
総合討論 | 土田 茂 | |
17:00〜19:00 | 情報交換 交流会 | 渡辺敦夫 | |
日時 | 内容 | 講師 | |
9月16日水 | 9:30〜10:40 70分 |
1.食品産業連関表にみる食品の生産・流通プロセス 2.食品の商品としての7つの特性 3.食品の品質、品質変化と包装の機能 4.食品の品質保持技術と機能性包材 5.食品包装の歴史、食品包装学と新しい機能性包材の開発 6.包装の対応:安心安全対応、環境対応(3R)、人に優しい(UD) |
石谷孝佑 |
10:40〜10:55 | 休憩 | ||
10:55〜12:00 65分 |
7. 食品包装の切り口別の分類 個装・内装・外装、材料、形態、技法、機能包装 8. 包装の機能と包材の機能性 9. 「商品としての品質」シューハートの品質分類の理解 10.「食品の品質」食品の品質要素と重要性 11.食品の変質要因と環境条件 12.食品の水分活性と変質の相対速度、変質要因、品質保持技術、包装の機能性 13.包材の酸素透過性、水蒸気透過性14.包装食品の水分活性による分類と乾燥食品の役割 |
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12:00〜13:00 | 昼食 | ||
13:00〜14:30 90分 |
15.食品の安定化・不安定化要因と品質保持技術 16.酵素・微生物による変敗 微生物制御は8種の技術 (1)殺菌、滅菌、除菌低温流通・貯蔵 @冷蔵、 A冷凍、 Bチルド (2)環境ガス制御 @ガス置換、 A脱酸素剤、 B脱酸素包材 (3)水分活性調整 @塩、 A砂糖、 B糖アルコール (4)pH調整 @クエン酸、 Aその他の有機酸、 Bアスコルビン酸、 C食酢 (5)添加物 @保存料、 A殺菌剤、 B静菌剤、 C酵素剤 17.化学的変質の要因と環境条件 油脂の酸化、褐変・変色、臭いの変化と包装 (1)包装による酸化防止の事例 (2)非酵素的褐変防止の事例 (3)天然色素の酸化分解 18.物理的変質の防止の事例 (1)防湿包装 包材と乾燥剤 環境条件 (2)防湿包装設計(季節と場所、輸送) (3)ピンホール発生要因と防止 摩擦・屈曲・突刺しピンホール (4)緩衝包装 緩衝材と緩衝包装設計 19.臭いの変化の防止 匂いの変化は、総合的な変質のバロメーター (1) 5つの匂いの変化要因とその防止法 20.食品群別の適性包装材料 (1)レトルト食品、無菌包装・無菌化包装、ボイル殺菌食品・真空包装 (2)耐ピンホール包装 (3)各種ガス置換包装 (4)保香包装・いたずら防止包装 |
石谷孝佑 | |
14:30〜14:45 | 休憩 | ||
14:45〜16:15 90分 |
21.機能性包材の種類と用途《保護性》 遮断性、臭い・香り、通気・排気性、吸水・吸湿性、防曇性、徐放・吸収・抗菌性、耐熱性、高強度、緩衝性など《包装副資材》 脱酸素、エタノール蒸気徐放、エチレン除去、水分調整、乾燥 温度・時間表示《便利性》 耐熱性、電子レンジ適性・オープン加熱適性、可食性、易開封性、再封性、自立性、簡易取り出し利用、混合機能・加熱機能・冷却機能、形状記憶機能《快適性》 易廃棄性、生分解性、いたずら防止機能、盗難防止機能 | ||
16:15〜16:25 | 質問表・アンケート記入 |
第1回 MRC 食品乾燥技術講習会 in Tokyo 2008
日時:2008年9月26日(金) (10時より17時;17時授業終了後 情報交換交流会)
場所:川口市川口総合文化センター リリア( KAWAGUCHI LILIA )11階中会議室(京浜東北線 川口駅西口徒歩1分)
〒332-0015 川口市川口3-1-1 TEL:048-258-2000.
MRC食品乾燥技術講習会 開催趣旨;科学技術の発達しない時代における食品の保蔵法は,主として自然条件を利用した天日乾燥,低温貯蔵,塩漬け,砂糖漬け,酢漬けなどが利用されていたが,近年になり人工的な乾燥技術や加熱殺菌技術により缶詰やビン詰にする方法が行われるようになった。現在は,高度に技術が発展し,凍結乾燥法を始めとする種々の乾燥技術,冷凍技術,高温短時間殺菌を始めとする殺菌技術,精密濾過技術を利用し無菌化濾過後冷時に無菌充填する方法等の新技術が開発され,長期に渡る食品の保蔵が可能になると同時に、保蔵食品の品質が向上し,食生活がさらに豊かになってきた。
これら保蔵食品の製造技術のうち乾燥技術は,天日乾燥をベースとして最もプリミティブな保蔵食品の製造技術として発展したが,最近の乾燥技術の発展により,その目的は以下のように拡大した。すなわち,食品を乾燥する目的は,食品中の水分を除去することにより @水分活性を低下させ貯蔵性を付与すること, A重量を減少させ輸送性を付与すること, B干し柿やスルメに見るように生のものとは異なる品質を持つ新食品を創造すること,さらに Cインスタントコーヒーやインスタントラーメンに見るように簡単に復元できる簡便性を付与すること、が上げられる。特に,多忙を極める若者世代と、高齢者世帯の増加を勘案すると、今後も益々簡便性の高い高品質の食品が好まれる傾向が強まるものと考えられ、食品乾燥技術の果たすべき役割は大きい。
さらに、食品乾燥はエネルギー多消費型の加工技術と考えられやすいが、インスタントラーメンがポリセロ包装で長期に渡り保蔵が可能であるように、いったん乾燥してしまえば包装材料は簡易でよいため、商品としての乾燥食品の製造に費やされるエネルギーは意外と少ない。冷凍食品では長期に渡り食品を凍結状態に保つ必要があること、缶詰や瓶詰めでは包装材料としての缶や瓶を製造するのに多量のエネルギーが消費されるため、食品の保蔵期間によりエネルギー消費の面での評価は分かれる。地球環境問題は益々深刻さを増している現状を考えた時、トータルとしてのエネルギー消費量の少ない食品保蔵・加工技術が求められることになる。
本講座は、こうした状況を考え、食品乾燥技術を改めて見直し、若者世代と高齢者世代に向けた新乾燥食品の開発・地球に優しい乾燥食品の開発に取り組む基礎知識を与えることを目的に開講するものである。
MRC 食品乾燥技術講習会 in
Tokyo 2008 プログラム
日時 | 内容 | 講師 | |
9月26日 金 |
10:00〜10:30 | MRC会長挨拶・講習会のガイダンスと講師・受講生自己紹介等 | 渡辺 |
10:30〜11:40 70分 |
1.食品乾燥の意義2.食品乾燥の基礎的理論 2.1 食品乾燥の特性と湿り空気の性質 2.2 乾燥曲線と乾燥速度 3.食品の乾燥装置の種類と乾燥条件および品質 3.1 熱風乾燥における乾燥条件と乾燥食品の品質 3.2 凍結乾燥における凍結条件と乾燥食品の品質 |
土田 | |
11:40〜12:40 60分 |
昼食 | ||
12:40〜14:00 80分 |
4.乾燥食品の製造の実際 4.1 コーヒー、茶、ココア (1)インスタントコーヒー、インスタント茶 (2)コーヒー、ココア (3)緑茶、紅茶、ウーロン茶 4.2 インスタントスープ、調味料 (1)味噌汁、お吸い物、コンソメ、コーンスープワカメ、たまごスープ、 (2)お茶漬け、フリカケ、風味調味料、インスタントカレー、粉末醤油、粉末味噌 4.3 乾燥食品素材、その他 (1)大豆蛋白、ゼラチン、カゼイン、天然ガム類、粉末油脂、粉末香料、穀粉、アルファ米、凍り豆腐、プレミックス、 |
土田 | |
14:00〜14:05 5分 |
小休止 | ||
14:05〜15:05 60分 |
5.食品乾燥の周辺技術 5.1 乾燥食品の省エネルギー性 5.2 伝熱 遠赤外線加熱(放射加熱)、マイクロ波加熱、太陽熱利用 5.3 濃縮 逆浸透濃縮、凍結濃縮、蒸発濃縮 5.4 殺菌 加熱殺菌、無菌化濾過、 5.5 粉砕・造粒 |
渡辺 | |
15:05〜15:20 15分 |
休憩 | ||
15:20〜16:30 70分 |
6.乾燥食品の品質管理と保存技術 6.1 製品の品質管理 (1)成分検査 (2)物性検査 (3)微生物検査 (4)官能検査 6.2 乾燥食品の品質保持 (1)水分活性と微生物制御 (2)吸湿、酸化、変色の防止 (3)乾燥食品の包装技術 |
土田 | |
16:30〜16:55 25分 |
総合討論 | 土田 | |
渡辺 | |||
17:00〜19:00 | 情報交換 交流会 |
MRC乾燥技術講習会 in Tokyo 2008 アンケート
回答数13名 |
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参加企業 |
カゴメ(株) |
(株)柳屋本店 |
(株) ミツカン |
森永製菓(株) |
カルピス(株) |
カルピス(株) |
和光堂(株) |
よつ葉牛乳(株) |
中部電力(株) |
中部電力(株) |
味の素(株) |
アスザックフーズ(株) |
大塚製薬(株) |
1.本講習会の全体的構成(講習会の長さ)をどのように感じましたか
@1日まるまるでは長すぎる Aちょうど良い時間構成であった(9名) Bもっと講義を聞きたいので長くして欲しい(3名)(何日くらいを希望しますか?(2−3日)、どの課題の講義を期待しますか? (製造の実際、配付資料を網羅して頂きたい、乾燥の種類と条件、新しい乾燥方法)
2.本講習会に出席し今後の仕事に役に立つと思いましたか
@ 役に立つと思う(12名) A余り役立たない B全く役立たないだろう
@と答えた方 どういう点で役に立つと思いますか
様々な乾燥装置の特徴や乾燥の実際が役に立った。実際に乾燥製品を製造しているが、より効率の良い乾燥方法を考えるきっかけになった。乾燥の基礎から装置、乾燥食品の製造方法等が参考になった(4名)。乾燥に関する全体像が分かったので、さらに勉強を進めるつもりである。乾燥の仕事をしているので総てが生かせる知識であった。自分の専門外の知識を学べ、視野を広げられた。
3.本講習会の講義内容でさらに詳しく知りたい点がありましたら指摘して下さい
乾燥方法の違いによる品質の違いについて具体例を挙げて説明して貰えると有り難い(3名)。造粒技術について応用例も聞きたかった。膜技術全体の話を聞きたい。真空凍結乾燥(2名)と低温乾燥の実際。乾燥食品の品質保存。真空凍結乾燥・膜濃縮・凍結濃縮について。コーヒーの濃縮について興味がある。乾燥の実際における問題点とその対策。最新の乾燥技術と省エネ対策。コンプレスドフード。Awと静菌の関係。
4.今回の講習会で最も役に立った講義はどの点ですか
食品の乾燥装置の種類と乾燥条件及び品質(2名)。食品乾燥の基礎的理論・乾燥機の構造や種類(5名)。乾燥技術の周辺技術(3名)。コーヒーの濃縮は凍結濃縮を行っているという点。乾燥食品製造の実際。乾燥食品の品質管理と保存技術。
5.食品の膜・分離技術で講習を受けたい分野はどの分野ですか
乾燥技術と装置(2名)。新しい乾燥方法と世界の新しい動向。
6.食品加工技術で講習を受けたい分野はどの分野ですか
発酵。最新技術。加熱殺菌と耐熱性。乾燥技術(3名)。凍結乾燥の実際・効率化・品質改良の例。
7.本講習会で改良すべき点、あるいは良かった点、印象に残った点等感想をお書き下さい
一部プリント資料で読めないところがあった。先生方と参加者の自己紹介が良かった。聴講したかった内容が豊富で良かった。内容に比較し時間が短かったので2日間に渡ってやって欲しい。テキストに載っていないような内容を増やして頂きたい。時間の配分ではじめがユッタリしてため後半が駆け足になってしまったのが残念。知識が少なかった分野であり有意義な講習会であった。配付された資料は役立つ。実際の導入事例等の講習会を期待する。ボリュームが有りすぎるので内容を絞った方がよい。品質管理と保存技術についてもっと聞きたかった。製造技術全体を見た時乾燥技術はエネルギー多消費型の加工技術ではないという点が印象に残った。
9.食品を乾燥した後は、何らかの包装材料に包装することになります。そこで、来年は、食品乾燥技術に付随する包装技術に関する講習会を、乾燥・包装技術講習会(仮題)として1日ずつ、2日間にわたり行おうかと考えています。これに関してご意見をお教え下さい。(その他の意見があれば記入下さい)
@乾燥と包装に関しては別の担当者がいるので別々に行った方がよい。(4名)
A乾燥と包装は関連する技術であるので、両方を勉強したいので連続して講習をする方がよい。(5名)
Bその他の意見(受講するコースを選択できるようにして欲しい)